NHS CON 9 TOKYO 2004    No. 2

JCII Meeting Room

NHS CONVENTION 9
TOKYO 2004
TOKYO REPORT No. 2
February 23rd 2004
OPENING

Robert Rotoloni

東京は半蔵門の日本カメラ博物館。財団法人日本カメラ財団の大会議室。午前9時。 ロバート・ロトローニ氏のオープニングあいさつがはじまった。

Akihiko Suzuki and Robert Rotoloni

大会の日程について説明する鈴木さんとロトローニさん。 お昼のランチボックス(サンドイッチ)の注文方法についても。 いろいろと手配が細かい。

Yuki Kawai

進行役の川合さん。プレゼンテーションのための機材。 マイク一式はニコン研究会が会場に持ち込んでセットした。

Worldwide NHS Members

海外から北米とヨーロッパを中心に60名を超える参加者が集結。 大会議室はスタートから全開だ。

Start the Meeting

財団法人日本カメラ財団(JCII)の大会議室は 6階の 603だ。 最前列にはフランスとベルギーからの参加者が座っている。

Uli Koch, NIKKOR F Camera

最初の講演はドイツのウリ・コッホ氏。 ドイツでのみ販売された、NIKKORブランドのNIKONカメラについて、 詳細の研究結果が報告された。

Kenji Toyoda, Prototype Story

日本からは豊田堅二氏が最初に講演。 日本カメラ博物館で開催中の「ニコン展」の出品内容について詳しい解説。 とくに試作機の説明は興味深い内容だった。

Michio Akiyama, Industrial Nikkor

工業用ニッコールレンズについて講演する RED BOOK NIKKORの秋山満夫。 正統派ニコンコレクターからは外れた内容であり、 はじめポカンと聴いていたマニヤの面々も、最後には握手を求めてくれた。 画像はドイツの Uli Kochさん撮影。

Coffee Break

コーヒーブレイクです。好きな飲みものをご自由に。 ホットコーヒーに紅茶。ウーロン茶。コーラにオレンジジュース。 午後からは、アルコールもOK。 ビールからスコッチウイスキーにバーボン。ワインにシャンパンまで出てきた。

集まった人たち

プレゼンテーションセッションが一区切りつくと、会場のあちこちでは近況報告やら世間話。 と言ってもカメラの話ばかりである。政治と宗教と野球の話はない。 会場で参加者のスナップを撮ってみた。

Camera Magazine People

カメラ雑誌各社の取材を受けるNHS2004事務局長の鈴木さん。 アサヒカメラ、CAPA、クラシックカメラ専科の各誌から取材が入った。 中村文夫さんの姿が見える。

Fumio Nakamura

アサヒカメラの取材として来られた写真家の中村文夫氏。 この機会だからと、中村さんは珍しいNikkor 20cm F3.5を持って来られた。 見せていただいたが、絞りのない潔さ。 航空写真機用のレンズらしいが、 詳しいところは分からなかった。 逆取材で、そのレンズを持っていただいてパチリ。

Meet the Specialists

講演を終えた豊田堅二氏とクラシックカメラ専科編集長の萩谷剛氏がお話中。 左にロバート・ロトローニ氏。 テーブルの上にはウリ・コッホ氏の著書であるニコンFの大型3冊本。

Hans Braakhuis

オランダのニコン歴史研究ハンス・ブラークハウス氏。 巨体に似合わず古風で繊細な研究を続けている。 彼がオランダ語で書いた黄色い表紙の専門書をずいぶん前に入手したが、 著者本人に会えるとは思わなかった。特別製のCDが参加者に配られた。 内容は日本写真機史そのもの。オランダは、むかしから日本となじむ。

Mike H. Symons

ニコンのエックス線写真機に詳しいカナダのマイク・サイモンズ氏。 大日本帝国陸軍の光波兵器のスペシャリストだ。 私は彼に会うあいさつ代わりに、Regno Nikkor 10cm F1.5を黙って差し出した。 こんな珍しいものをよく入手できたね、と言われて、私は子供のように嬉しくなった。

Tony Hilton and Peter Lownds

左はオーストラリアのトニー・ヒルトン氏。 ゼンサ・ブロニカの専門家であって、著書はブロニカンのバイブルだ。 彼の講演はなかなかマニヤックでよかった。 右にオランダのピーター・ラウンズ氏。 彼の手になると小さく見えるが、手にしているのはウルトラマイクロニッコール165mm F4。 私のコレクションでも大きいほうなのだが。

Tom Abrahamsson

日本のカメラ雑誌でもおなじみのカナダのトム・エイブラハムソン氏。 ライカM型用のラピッドワインダーの開発で有名。 手にしているのは超広角仕様のラピッドワインダー付きニコンF。 Fのアイレベルファインダーを外して外付けのファインダーが固定されている。

Jimmy Koh

ニューヨークは KOH'S CAMERA SALES & SERVICE INC. のジミー・コウ氏。 日本では買い付けもしたそうで、 大型のショッピングバッグにたくさんニコン関係のアイテムが詰まっていた。 金色のNHSバッチが胸に光っています。

We are very exciting!

悠然と講演を聞き、ゆっくりコーヒーを飲んでいたお二人。 マーク・ゲフラー氏とケン・ゲフラー氏はいとこどうしとか。 写真を撮ってもいいですかと聞いたら、座りなおして、こちらを向いて静止。 デジタルカメラにも興味があるとのこと。

Tony Hurst

アイルランドから参加の、写真家のトニー・ハースト氏。 日本人では絶対にできないネクタイのしぶい選択に注目。 講演ではニコンの名品コレクションを上質の商業写真で紹介。 スライドショーは静かに淡々と展開したが、最後には "ブラボー!トニー!" の声が上がった。

NHS CON 9 2004

写真家のトニー・ハースト氏撮影による写真が散りばめられたポスター。 すべて往年のレンジファインダーニコンの画像。 NHSジャーナル誌に毎号掲載されている美しいグラビア写真は彼の撮影によるもの。

Nice shot!

S型ニコンで会場を撮影するアレックス・シシン氏。 コレクションカメラで実際に撮影するのは、外人にしては珍しい。 小型デジカメ使いの女性は、ツーリッキー・エイブラハムソンさん。 お名前から、どなたの奥さんかは分かりますね。

Lens Meeting

左からニコン研究会の高島さん。ふだん使いはオリジナル黒塗りの S2。 中央に私。手にしているのはウルトラマイクロニッコール 55mm F2。 右には帝國光学研究家の鈴木周策氏。手にしているのはズノー 50mm F1.1付きの SP。

Old Friend

左から、マイク・サイモンズ氏、ビル・クラウス氏、そしてピーター・ラウンズ氏。 いつもコンベションに参加しているメンバーは、お互い古いクラスメートみたいな関係。

幻のニコンカメラ

最大のイベントは突然はじまった。 ニコンのデジタルアーカイブズ、キュレーターの伊藤 幹生氏による超限定特別公開だ。 白い手袋で取り出されたのは、ニコンカメラ No. 6091と No. 6094の実物。 これ以上の説明は不要だろう。

White Gloves Show

会場は一転、月の輪熊を散らしたような騒ぎとなった。 巨大な男たちがカメラを手に世紀の稀少ニコンを撮影。 ニコンI型の前のプロトタイプ。そのシリアルは 6091から刻印された。その実物。 この写真は 6094だ。昭和22年。春は雪。

Nikon No. 6094

ニコン・キュレーターの伊藤 幹生氏の話によると、 伝説の幻のニコンは倉庫にあったダンボール箱の中から出てきたという。 これは、極超稀少カメラの正しい出現のしかただ。 6094はすでにニコンの完成体。

NIPPON KOGAKU TOKYO No. 6094

後年ニコンカメラ Nikon No. 6091 は、 2015年10月に開館したニコンミュージアム(東京・品川)に常設展示されるようになった。 世界中からこの御神体を拝観するためにニコンファンが訪れている。

The Nikon Camera No. 6091
(撮影年は2015年10月)

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レポート 3  2月23日 日本カメラ博物館でニコン展見学

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レポート 0    トップページ
レポート 1    2月21日 赤坂プリンスホテルで事務局打合せ、新宿探索
レポート 2    2月23日 日本カメラ博物館でオープニングと講演
レポート 3    2月23日 日本カメラ博物館でニコン展見学
レポート 4    2月25日 銀座松屋の中古カメラ市初日に参加
レポート 5    2月25日 赤坂プリンスホテル旧館でのディナーパーティー

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