NAOMI UEMURA     2

植村直己展

植村直己展

会場に入ってすぐ。いきなりこのプレゼンテーションにはガツンとくる。 ヘビー・ウインター・クロージング。 毛皮で作られた極地用防寒服の異形の姿があたりを圧倒する。 おしゃれなスノーボードウエアのファッション・コーデの対極にある覚悟が見える。

極地用防寒服の異形の姿

毛皮の防寒服

企画展の説明パネル(日本語)

企画展の説明パネル(英語)

極地用防寒具

極地用防寒具

アザラシの毛皮製手袋

シロクマの毛皮製靴

シロクマの毛皮製靴

露出計とコンパス

毛皮製のカメラバッグ

NC-77(Nikon Corporation 1977)

露出計が 2台

西独逸ゴッセン社製のセレン式露出計 PILOT 2 とはさすが探検家のセレクト。 ASA64 ということはコダクローム 64 かもしれない。 その右は日本製で、SEKONIC L-228 ズームメーターのようだ。

雲台付プライヤー

方位磁針

アザラシの皮製ムチ

説明パネルを読む。 「アザラシの皮をらせん状に切ってムチにする。たたくのではなく、ムチの音で犬をあやつる。 置いてあったムチを犬に食べられたこともあった。」 植村さんらしい、なかなかいい話ではないか。

時計の話

露出計にコンパスと、 植村さんこだわりの極地向け装備品の小物が並ぶと、時計はないかと探してしまった。 「植村直己を支えたセイコーとロレックス」の話は、 島地勝彦さんや名畑政治さんの名文で有名だ。 ウエムラ・ダイバーズ。1970年に発表されたセイコーのメカニカルモデル。 当時としては驚異的な 150メートル防水仕様。

歴史的冒険行で、植村さんが着用したセイコーのダイバーズ・ウォッチは、 その影響を受けた方々が腕にしているのをよく目にする。 市中においてかなりゴツイ外観なので目立つ。 「その時計は?」と聞いたら最後、正式な型番「ref. 6105-8110」の解説から、 うんちく物語が始まるので注意しないといけない。 これは、カメラ、万年筆、革製品とかメンズのお道具、あるいは武器・小物全般に言えるだろう。 昨今ではスマホも入るかもしれない。すこし横道にそれてしまった。

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 次に行きます。   第 3 章  無線通信機

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第 2 章      防寒服と装備品
第 3 章      無線通信機
第 4 章      犬ぞりと日の丸
第 5 章      F2ウエムラスペシャル 第一部
第 6 章      F2ウエムラスペシャル 第二部
第 7 章      おわりに

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