● 小穴純レンズコレクション これが初公開となった、小穴純先生のレンズコレクションだ。 このコーナーは、会場に入って、すぐの正面にあった。 工業用ニッコールレンズ研究家の秋山満夫は、 このコーナーの前でひっくり返りそうになった。 初めて見る聞いたこともない希少レンズが、ゴロゴロしているのである。
ブリリアントな展示コーナー
素晴らしい小穴純レンズコレクション ショーケースの中は、貴重・希少レンズがいっぱい。 きわめて珍しい、試作品レベルのレンズが、 これほどまとまっているコレクションは非常に貴重な文化財と言えるだろう。 会場を訪れるたびに、私はこのコーナーの前に張り付いていた。 レンズ群の前の小さいラベルには、「小穴純の所有していたレンズの一部」と説明されている。 一部ということは、まだほかにも珍しいレンズがあるのだろうか。 展示物の画像の上で左クリックすると、大きいサイズの画像を表示できます。 光学研究者の方やスーパーマニヤの方々のために、 細部を確認したり、レンズの刻印を読む場合には、 どうぞ拡大してご覧ください。
顕微鏡対物レンズから大判写真機用レンズまで
D=80 F=400 No. 5 と刻印があるレンズは天体望遠鏡用かもしれない
Nippon-Kogakuとシンプルな刻印があるレンズは実験装置用か
あやしい大口径レンズは聞いたこともない Nikkor-O 50mm F1.0
Nikkor-O 50mm F1.0 の下の Ortho-Nikkor 18cm F4.5 が気になる
Ortho-Nikkor 18cm F4.5 をアップで見てみる
大型のバレルレンズは Aero Nikkor 50cm F4.8 No. 50023
Apo-Nikkor 15cm F9 No. 1782, Apo-Nikkor 30cm F9 No. 3104
Micro-NIKKOR 7cm F5 No. 7507、Micro-NIKKOR 7cm F5 No. 8160
Ultra-Micro-NIKKOR 28mm F1.8h No. 281846
FUJINON SUPER MICRO 26mm F1.4 No. 330003
EL-Nikkorのコレクションは 60年代から 80年代ものまでと幅広い
R (Reproduction)-NIKKOR C 6.3cm F4 No. 423002
1950年代にブームとなった 8ミリシネカメラ用の Dマウントレンズも
ニッコールのルーツであるアニターの発展型レンズ ● 歴史的名品揃いのレンズコレクション 小穴純先生のレンズコレクションのすごいところは、 大学・研究機関でしか入手し得ない試作品、 プロトタイプの少量生産モデルが多数含まれることだ。 また、戦前からのご活躍、 昭和17年(1942年)から陸軍航空技術研究所で幾何光学の講義を行なっていたというバックグラウンドから、 通常では手に入らない航空写真偵察用の長焦点レンズをコレクションに見ることができる。 さらに古くは、1910年代の RMSマウントのマクロレンズであるベリーオールド・プラナー 3.5cm F4.5 など、 歴史的名品も。 フジノン・スーパー・マイクロ 26mm F1.4 などは、写真でさえも存在を知ることがなかったが、 いきなり現物が置かれていると驚くほかない。
極めて希少な RMSマウントのベリーオールド・プラナー 3.5cm F4.5
今回の展示で存在が明らかになったフジノン・スーパー・マイクロ 26mm F1.4 ● 記事のご案内 すべての場面において、画像の上で左クリックすると、大きいサイズの画像を表示できます。 細部までを確認したい方はどうぞ拡大してご覧ください。 → 次に行きます。 第 5 章 高校生のための金曜特別講座 ショートカットはこちらからです。
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