May 2024, Nikon Kenkyukai     3

ニコンカメラ

グランドカメラ談義

なにやらすごいタイトルが付いていますが、 つまりはカメラ談義を好き勝手にやろうというセッションです。 今回は、首都圏に在住の NHS(Nikon Histrical Soceity)の会員の方々、 それにニコン研究会が認定したその世界のスーパーマニヤ様と、 ハイエンド・エンスージアストのみなさまにもゲストとしてお集りいただきました。

会場の外にも聞こえるニコンな話

好き勝手なカメラ談義が楽しい

初代ニコンカメラ

ゲストのみなさまには、特別例会のあとに、懇親会(飲み会)を用意していますので、 ふだん使いのカメラやレンズ、機材をお持ちくださいとお願いしておきました。 しかしながら、当日には重要文化財クラスのカメラにレンズをお持ちになられた方々がいらっしゃったようです。 困ったものです(ぜんぜん困っていない)。

ニコンカメラ

いきなり出ました。初代ニコンカメラです。 そのごに新機種が登場したので、区別するために、 後年になって通称「ニコン I型」と称されるようになったモデルです。

ニコン I型

社史によると生産台数はわずか 738台。 しかも連合国軍最高司令官総司令部の命令により、そのほとんどが北米を主に海外に輸出され、 日本国内では特殊需要を除きまったく流通販売されなかった写真機。 全世界に現存するニコン I型の台数の考察は、数学上の未解決問題に等しい。

ニッコール QC 5cm F3.5 付き

実はこのフィルターが激レア物件

ニコン I型 No. 609224

ニコン研究会のコアメンバーのお話では、このフィルターを初めて見たとのことでした。 それはすごいと思っていましたら、NHSチェアマンのロトローニさんは 「45年間で 3回しか見たことがない」とジャーナルで言及しています。 このあたりの記事が PDFで公開されていますのでご確認ください。 page 12をご参照ください。
NHS ニコンジャーナル #NHS-134 2016年12月31日号

朱塗木杯

ニコン F5 誕生 25周年記念ハードケース 限定250個

昭和十二年六月

現物を初めて見ました。日本光学工業創立20周年記念朱塗りの杯。 純金泥で日本光斈のマークが描かれています。 日本光学の一次資料によりますと 「昭和12年6月25日、創立20周年記念式典を挙行し、 創業時からの在職者(役員3名、従業員48名)に銀杯を、 その他の者には朱塗木杯を贈呈した。」との記録が残っています。

日本光斈

朱塗木杯は、当時の従業員数を考えるとそれなりの数は作られたようですが、なにせ現物が出てこない。 すでに 90年近く時が経過しています。 戦災で焼失してしまったり、価値がないものとして捨てられてしまったのでしょうか。 銀杯が製作された記録がありますので、 スターリングシルバーの威光から、銀杯の方が残っている可能性が高いと思えます。 骨董市とかボロ市にひょいと出てきそうです。

ニコン FM とニコン FE

ニコン FM とニコン FE

ニコン FM とニコン FE

ニコン FM とニコン FE

ニコン FM とニコン FE

ニコンのボールペンコレクション

テレコンがズラリ

レンジファインダーニコン

レンジファインダーニコン

レンジファインダーニコン

ニコン SP ブラックペイント

ニコン SP ブラックペイント

ヘルメスと初代エルニッコール

ヘルメスと初代エルニッコール

ヘルメスと初代エルニッコール

EL ニッコール 5cm F3.5

EL ニッコール 5cm F3.5

ヘルメス 5cm F3.5

Hermes 5cm F3.5は、 精機光学工業(現:キヤノン)から発売したテッサータイプの 35mm判引き伸し用レンズです。 「Hermes」。カタカナでどう表記するのでしょうか。 実はエルメスではなくヘルメスとカタカナ表記するのが日本の光学技術史的には正しいのです。 正しさの根拠は、一次資料である 「キヤノン史 技術と製品の50年」(1987年発行)の説明(page 14)によります。 ヘルメスと明言されています。

さらに当時の現物エビデンスを確認してみましょう。 1937年(昭和12年)〜1942年(昭和17年)の精機光学の広告(アサヒカメラ、日本写真年鑑に掲載) を調べてみますと、「ヘルメス」「ヘルメス鏡玉」と表記されているのが確認できます。 フランスの有名なブランド品エルメスではないので、ヘルメスと書きましょう。 あの時代ですから独逸語なのです。

前玉に Nikkor 7.5cm F4.5 レンズ付きの極めて珍しいモデル

Nikkor 7.5cm F4.5 刻印のレンズ付きは、全世界で 1個のみ発見され存在しています。 詳しい説明は、NHS ニコンジャーナル #NHS-156 2022年 9月30日号、Page 13 を参照してください。

カメラ談義はたのしい

ニコン研究会を楽しんでいるテリーさん

重要文化財が集まりました

TOKYO NIKON BOYS

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 では次にいきます。   第 4 章  ディナーパーティー

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第 4 章      ディナーパーティー
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