August 2011, Nikon Kenkyukai     3

Anytar, Nikon Archives' Collection

幻のアニター鏡玉

さて、勉強会も終盤です。 しかしながら、一向にマニヤ指数の高い議論は収束しません。 盛り上がりっぱなしの勉強会が続きます。いよいよ幻のアニター鏡玉の登場です。 世紀の希少日本光学製レンズ、アニターの登場で、盛り上がりは最高沸点に達しました。

世紀の希少レンズ「幻のアニター鏡玉」の登場に群がる群衆

左にニッコール12センチ F4.5、右にアニター12センチ F4.5

左にアニター 12cm F4.5、右にアニター 10.7cm F4.5試作品
共にニコン蔵

アニター撮影会

アニター鏡玉 12センチを 35ミリフィルムカメラに装着してみた

正真正銘のアニター鏡玉 12センチ(ニコン蔵)

アニター鏡玉の 35ミリフィルムカメラによる軽快な撮影

カメラをデジタル一眼レフに変えてアニター鏡玉によるマクロ撮影
(被写体のニコンFのシリアルがなんですが気にしないように)

Nippon Kogaku Tokyo No. 3015

デジタル機で撮影

こんどはニコンのコンデジを突っ込んでコリメート法による撮影

この描写!マクロレンズはアニター鏡玉 12センチに限る!

たのしい撮影会

アニター 12センチのアガリ

アニターで記念写真を撮る

盛り上がりっぱなしのワークショップ・セッションが続きます。 以下の盛り上がり中継の画像は、後藤哲朗氏が撮影された、 オリジナルはクールピクスによるパノラマ映像です。 雰囲気をお伝えしたいために以下に掲載させていただきます。

ワークショップ・セッション

この盛り上がり、この興奮、エキサイティングなワークショップ風景

参加者全員で記念写真撮影となりました。 戦前のニッコールレンズ、幻のアニター鏡玉で撮る記念写真です。 スピードグラフィックのセットアップ、構図を決めて、シャッターは小秋元龍プロ。 さて幻のアニター鏡玉によるフィルムカメラ撮影の結果はどうでしょうか。

幻のアニター鏡玉で撮る記念写真

ポラを切ってみました

小秋元龍プロによる記念撮影を敢行(アニター鏡玉使用)

オリジナルのプリントを手に取ってご覧にいただけないのが残念ではありますが、 アニター鏡玉の精緻な上がりが予想以上に素晴らしく、 後日、小秋元龍プロのダークルームオペレーションによる オリジナルプリントを目にしたニコ研会員は、その驚愕の描写性能に感動しました。

大正十年。 アニター鏡玉の設計を開始したのは設計部数学課主任ドイツ人技術者ハインリッヒ・アハト。 極東の日本光学技術者から武士道をインスパイアした人柄が、 ドイツ式設計手法を駆使して改良を加えていった当時の設計部長砂山角野らの熱情が、 いま再び写真館ポートレイトの完成をみた写真クオリティで蘇った瞬間だったのです。

撮影データを説明します。 カメラはクラウン・グラフィック 4×5インチ、レンズはアニター 12cm F4.5、 トライX 400フィルム(ブローニー判)を 6×7cmで撮影。 絞り F8、シャッター速度 25分の1秒、 コダック・マイクロドール X現像液、1:3、22度で 22分です。

「いやあ、プリントしてみたけど、アニター、いいね。」
「アニターはたしかに古いですよ。戦前のレンズなんだし。」
「でもね、古くないんだな。これが。ほら、これ見てよ。」
「誇り高き、これはサムライみたいなレンズだね。」


アニター12cm F4.5鏡玉による諧調豊かな線が細い美しいトーンの写真

大井製作所ウエストビル前の有名な記念撮影スポットで一同

懇親会

パノラマ映像の第二弾いきます。懇親会の会場は大井町の中華料理店。 食べて飲んで、さらにカメラ談議が続きました。

懇親会

カメラ談議が続きます

全員お揃いの笑顔


特別ご協力:
株式会社ニコン 広報課 歴史資料室
株式会社ニコン 映像カンパニー 後藤研究室

お願い:
本レポートでは、全世界で初公開のレンズ(株式会社ニコン所蔵) の外観画像を含みますが、当該レンズにかんするお問い合わせにつきましては、 株式会社ニコン様およびニコン研究会から回答することはできませんので、 ご了承お願い申し上げます。

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