Februay 2011, Nikon Kenkyukai     2

研究成果発表会

プレゼンテーション・セッション

研究成果発表会。 まずはプレゼンテーション・セッションの開始となりました。 米国から駆けつけたニコン・ヒストリカル・ソサエティのビル・クラウス氏は、 戦前の日本光学の珍しいバッジコレクションから日本近代史を検証していきます。 バッジコレクションとは、戦前の日本光学のクラブ活動のバッジです。 ピンポン、野球、剣道、ほか大量の歴史的コレクションが公開されました。

スタート前に打ち合わせする小秋元プロとビル・クラウス氏

ウサギの耳(日本語ではカニ目)を覗いているのは伏見宮殿下

ニッコール付きの航空写真機の話題で盛り上がる

しまいには画面に飛び込んで解説するビル・クラウス氏

初芝信次会員は得意の日本光学アクセサリーの考察です。 非常に希少なレンズキャップにレンズフードやフィルターなどなど、 たくさんの最初期型コレクションから厳選の限定情報が解説されました。

最初期型のレンズキャップとレンズフード各種を説明する初芝信次会員

龍さんのプレスコーナー

さてプレゼンテーション・セッションが盛り上がってきました。 ここで、おなじみ龍さんのプレスコーナーで けじめをつけないといけません。

トンキン湾で戦闘行動中の航空母艦のカタパルトから、写真報道装置ニコン SPで緊迫する戦闘機の出撃記録を爆音取材。 ケープカナベラル空軍基地からアポロ 11のリフトアップをテレビ実況中継。 空飛ぶ豪華ホテル時代のパンナムを愛し、航空機から映画スターの撮影まで、 きわめてダイナミックレンジの広い報道シーンに現在も身を置き、 戦後の日本写真機工業史を俯瞰できるポジションをキープしている 現役のフォトジャーナリスト小秋元龍プロ。

今回の話題は、大東亜戦争下の映画人の動きを実際の動画フィルムから検証しました。

戦争映画を作らなかった木下恵介監督を語る小秋元プロ

戦中の日映ニュースとその時代背景を検証するニコン研究会

小秋元プロは、持参したいくつかの大東亜戦争中のニュース動画を投影して解説を行ないました。 時代背景は、昭和十四年(1939年)に制定された映画法によって、 映画館で映画の上映前後には必ずニュース映画を上映することが義務付けらたという。 時代が時代だけに、戦意高揚のための国策ニュース映画となっていく。 日本映画社、通称”日映”は時代のニュース映像を作り続けた。 日本のニュース映画最高のシーンといわれる「雨の神宮外苑(学徒出陣)」。

最後に小秋元プロは、極めつけの戦争映画を見てみましょうと、 木下恵介監督の「陸軍」のラストシーン 10分間を上映しました。 昭和十九年(1944年)の作品。 戦時の戦意高揚映画のはずが、このラストシーンはなんと反戦映画になっています。 陸軍省の依頼で大東亜戦争三周年を記念したこの「陸軍」。 これでよく公開が許されたものだと思います。 YouTubeでもこの有名なラストシーンは公開されていますので、一見をお勧めします。

航空ジャーナリスト小秋元龍プロの記事が掲載された別冊航空情報

小秋元龍 文

トウキョウ・ローズ

ノーズ・アート愛好家必見の記事 別冊航空情報「B-29」1995年

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 では次にいきます。   第 3 章  F6400 と S型モータードライブ

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第 3 章      F6400 と S型モータードライブ

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