EL Nikkor 63mm F2.8N    3

EL Nikkor 63mm F2.8N

いちばん簡単な撮影スタイル。ヘリコイドを入れていない。 ニコン Z 6 のボディに Fマウントアダプターを装着。 純正の FTZマウントアダプターだと精度が高すぎて L-F接続リングがきつい。 サードパーティー製の Fマウントアダプターに L-F接続リングをセットした。 ライカ L39 マウントのカメラとなった。

そこに EL ニッコール 63mm F2.8N をそのままねじ込んでマウント。 ピント調整はレンズをすこし緩めて合わせた。こんな簡単な方法でも問題なし。 レンズの前にはニコン純正の NC 40.5mmフィルターを入れて、HN-N102フードを装着した。

初秋

十月。秋の入口のような光線状態。 いつものレンズ解像力テスト用の立体テストチャートの前に立った。 ファインダーに浮かぶ絵がすでに最高の鮮鋭度でやる気十分なのがわかる。 気合の入ったレンズを使うと元気がでる。健康によい。運気も向上する。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/2000 sec.   -0.3

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/2500 sec.   -0.7

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/2500 sec.   -1.0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/2500 sec.   -1.0

すこし露出を詰めてみた。重厚感のある濃い色彩表現。 さすがマイクロフィルム用の高性能レンズはキレがよい。 際立つ精密描写。情況を牽引する図抜けた臨場感。

川風

EL Nikkor 63mm F2.8N

多摩川。日本のドナウ河。とは言われていない。 無限遠撮影の定点ポイント。京王線多摩川橋梁を望む。 目標地点まで約 600メートル。川からの風が心地よい。 身軽な撮影装備でも性能は最高を求めたい。 EL ニッコール 63mm F2.8Nがいい。 40.5mmネジ込み式フード Nikon HN-N103 を装着した。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/3200 sec.   -0 +0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/3200 sec.   -0 +0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/4000 sec.   -0.3

蒼空

雲一つない晴天の秋日。軽い装備で写真散歩。 EL ニッコール 63mm F2.8Nはさくっと撮っても重量感のある絵を生成する。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/4000 sec.   -0 +0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/3200 sec.   -0.3

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/2500 sec.   -0.3

緑陰

ELニッコール 63mm F2.8N は、オールド EL ニッコール 63mm F3.5 に代わるレンズだ。 ELニッコール 63mm F2.8N は、まったく新しく生まれ変わった常用レンズとして使える 「頼りになるレンズ」なのである。 どんな光の中でも、写真家の期待にこたえて、鮮烈で決定版とも言える画像を叩き出す。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/1000 sec.   -1.0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/1000 sec.   -1.3

写真引き伸し用レンズはその設計要件上、なんら脚色がないのが最高級品の証となる。 とくに ELニッコールは生真面目につくられているので、きわめてニュートラルだ。 それでも撮影時の工夫でドラマチックな絵が作れる。

緑陰を撮影した。 露出をいわゆる標準から 1段から 2段手前まですこし詰めると意図した映像となった。 眼に見えている色彩よりも脳内にある記憶色を辿ってみた。 美しく重厚な色彩に加えて気配までも写し込まれている。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/800 sec.   -1.7

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/1000 sec.   -1.3

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/500 sec.   -0 +0

初夏

そこらここらに太陽光線が散らばる初夏四月。 意図してすこし深めのレンズフードを装着した。 Ai マイクロニッコール 105mm F2.8S に付いていたレンズフード HS-14だ。 ケラレはまったく出ない。 好き勝手に散らばる余計な光線を遮ったので、フレッシュな新緑色を引き出すことに成功した。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/4000 sec.   -0 +0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/1600 sec.   -0.7

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/1600 sec.   -0.7

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/1600 sec.   -0.7

稲穂

若い稲穂。EL ニッコール 63mm F2.8N は絞り F8 固定。 気分は小学生の観察日記。 すでに田んぼの水は抜かれている。あとはお米になるのを待つだけだ。 この撮影の 20日後に無事稲刈りとなった。生命感あふれる映像が残った。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 200   F8   1/640 sec.   -0 +0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/640 sec.   +1.0

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/1000 sec.   +0.7

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 800   F8   1/500 sec.   -0.7

冬笹

EL Nikkor 63mm F2.8N

レンズ解像力テストチャートみたいな冬一月の笹っ原。早春賦にはまだ早い。 精細な画像を狙い EL ニッコール 63mm F2.8N を使った。 ニコン Z 6 に極薄型のマウントアダプター(M42 to Nikon Z)を装着し、 BORG製のM42ヘリコイドを入れた。

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/2500 sec.   -0.3

EL Nikkor 63mm F2.8N,   ASA 400   F8   1/2000 sec.   -0.3

頼りになるレンズ

EL Nikkor 63mm F2.8N

これは非常に重要なことなので、もう一度言及しておきたい。 ELニッコール 63mm F2.8N は、オールド EL ニッコール 63mm F3.5 に代わるレンズだ。 ELニッコール 63mm F2.8N は、まったく新しく生まれ変わった常用レンズとして使える 「頼りになるレンズ」なのである。 どんな光の中でも、写真家の期待にこたえて、鮮烈で決定版とも言える画像を叩き出す。 このレンズは使える。

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