Nippon Kogaku Ultra Micro Nikkor 28mm F1.8 Lenses
Nikon Kenkyukai Tokyo Meeting KWANON Kashapa Ultra Micro Nikkor 28mm F1.8 Lenses ● 11月の秋 秋の終わりの十一月。東京・勝どき。 ニコン研究会 2007年11月例会は、クワノン・カシャパの研究でスタートしました。
東京・勝どき ● クワノンカシャパ クワノンカメラ用のカシャパレンズ。 昭和八年から昭和九年にかけて、当時の雑誌に掲載された広告などから、 カシャパレンズはどのように生まれたか、考察が進められました。 また、クワノンカメラのパンフレットに掲載されている作例について、 ベトナム戦争など海外取材経験の豊富な元プレスの小秋元特派員より、 解説が加えられました。 パンフレットに掲載されている作例は、夜の日劇と朝日新聞社社屋(昭和九年撮影)。 小秋元特派員は、ジャーナリストの観点から時代の銀座の情景を語りました。
カシャパ研究資料集
調査は関連特許や実用新案にも及ぶ
戦前戦後の日劇と朝日新聞社社屋を解説する小秋元特派員 ● 陸軍光学兵器研究 会場の展示テーブルの上には、ゴロリと長いものが置かれています。 ニコンファンでも、あまり持っている方は少ない、というか 地球上に数人とは思いますが、日本光学製九四式対空測遠機眼鏡。 ようするに可搬型のレンジファインダー(距離測定機)なのです。 海軍は測距儀、陸軍は測遠機と言ったそうですが、 ニコンを語るとき、やはり日本光学は光学兵器に行き着くことになります。 レンジファインダー式のライカやコンタクス、S型ニコンをお使いの方で、 即距精度に不満な方には、ぜひおすすめしたい 1本です。
九四式対空測遠機眼鏡
バズーカ砲が1本ゴロリと鎮座しています
日本光学銘のあるレンジファインダートップ
九四式対空測遠機眼鏡の精密な接眼部 ● ニコンF3用スピードマグニー 2007年9月の例会では、ニコンF用のスピードマグニーを紹介しました。 今月は、ニコンF3用のスピードマグニーの登場です。 ニコンF3スピードマグニー+ニッコールオート 15ミリF5.6という アナクロの極みで装備した会員は、 銀座の街を記念写真してからニコン研究会の例会に参加しました。
ニコンF3スピードマグニー
ニッコールオート 15ミリ F5.6にポラパック付き
展示テーブルの上に並ぶ名品を鑑定するメンバー ● ウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8特集 今月のテーマは、非常にマニヤックに、 代表的な工業用ニッコールレンズの一つであるウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8特集。 ここまでニッチなテーマを設定して、ものが出てくるのかとも思いますが、 テーブルの上に並んだレンズ群を見ていると、ニコン研究会の底力というか、 いつもながらの、ないものはないという気迫がかんじられました。
美しい専用木箱とウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8
実写に役立つニコン純正の各種アダプタリングも紹介された 「ウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8を入手したが、 実際に撮影するにはどうするか」との話題が出ていましたので、 今回の例会では実写を敢行しました。 デジタル一眼レフを使えば、ものごとは簡単ですが、 簡単な趣味ほどつまらないものはないので、一番手間のかかる、 ニコンF3スピードマグニーにモノクロのポラパックを装填して、 写り具合を確認しました。 レンズは、40.5mmのリバースリングと L-F接続リングを組み合わせてカメラに装着し、 拡大撮影を行います。 被写体とレンズ前玉の距離が約 9ミリで合焦するため、厳密な焦点調整が必要です。
UMN 28mm F1.8を装着したニコンF3スピードマグニー 通常は、ジャッキアップしたX-Y座標装置に被写体をセットして、 レンズと光軸を合わせますが、 この場合は被写体である試料サンプルを手持ちで、ピント合わせしています。
ウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8後期型と同 55mm F2
TVニッコール 35mm F0.9とウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8
美しいTVニッコール 35mm F0.9のレンズ曲面
先端がやや細いのが特徴の初期型が3本並ぶ
最初の 2818シリーズから 2819、2821シリーズに続く
初期型、後期型のバリエーションを確認する
ウルトラマイクロニッコール 28mm F1.8を分類してみると、
初期型と後期型にざっくり分けられ、後期型はさらに5つのタイプに分類できます。
Copyright Michio Akiyama, Tokyo Japan 2007, 2022 |