Special Collection     4

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」会場

手持眼底カメラ

ニコン手持眼底カメラが展示されることは事前にわかっていたが、 まさかこのような舞台装置、プレゼンテーションで展示されるとは思わなかった。

白衣のあやしい人

ニコン手持眼底カメラ 1963年

日本光学の資料によると、 このカメラ部本体の正式名称は、ベタではありますが「特殊ニコンF」となっている。 視度調節は十字線ピント調節式。 ファインダー系が 7倍の正像。撮影系が 2.5倍。 撮影調節範囲が +20D〜-35D。 フィルム巻き上げはモータードライブではなく手巻き式。

製造シリアル番号の位置とサイズが、通常のニコンFカメラと大きく異なっているのが目立つ。 まず刻印の数字のサイズが大きい。さらに刻印位置が目立つところに移動されている。 おそらくは、年度末の棚卸しなどで、 管理原簿と現物の突き合わせをしやすくするためかもしれない。 病院などユーザーの要望を取り入れたのだろうか。

特殊ニコンF

そもそも、通常のシャッターダイヤルがない。 セルフタイマーもとうぜん無しとなっている。 レンズ絞り込み機構は不要なので、レンズ絞り込みボタンは無効なように形成されている。 アイレベルファインダーブロックも通常のニコンFとはまるで別物。 アイピース部が特殊である。 斜め書体の Nikon の銘板は、薄い金属板を取り付けた武骨なもので、特装機としては非常に好ましい。 カメラ底板部には機能が組み込まれているようで、厚みがある。

35ミリのロールフィルムを使用し、撮影原板は直径 22mm の円型。 標本の番号が、直径 4mm の円型でフィルム原板の左下画面に写し込む。 撮影の際に、被験者(患者さん)の識別に使う用途で、 1 から 40 までの数値が写し込み可能。 鏡胴にあるマルいパッチみたいなインジケーターに指定した数字が見える。

手持眼底カメラ用電源装置

カメラのグリップから出ている太い電源ケーブルでコントロールユニット(電源装置)と接続する。 光源は、観察用豆球が 12V 0.75A。 スピードライトは 150W/sec となっている。 初期充電に 30秒、再期充電が 100V AC 15秒。 そもそも連続でスピードライトを発光させる必要もない製品だ。 眼底カメラなんて 1人で 1枚(一発と言うべき雰囲気)が限界だろう。 失敗したのでもう 1枚と言われても、カンベンしてもらいたい。

1941年製歴史的魚眼レンズ

時局当時に、大日本帝國海軍の要請により開発した魚眼レンズ(説明パネルのとおり)。 日本光学工業株式会社(現在のニコン)が初めて製作した魚眼レンズである。 レンズキャップがヤカンのフタのようだしツマミのデザインが秀逸。

フィッシュアイ・ニッコール 16.5mm F8 1941年

フィッシュアイ・ニッコール 16.5mm F8 1941年

フィッシュアイ・ニッコール 16.5mm F8 1941年

大日本帝國海軍
フィッシュアイ・ニッコール 16.5mm F8 1941年

全天全周映画撮影用特殊魚眼レンズ

五藤光学研究所が開発した全天全周映画撮影用の特殊魚眼レンズ。 この撮影装置は 5台のカメラから構成され、 各カメラにこの魚眼レンズが装着された。 撮影された映像は1970年に開催された大阪万博のみどり館にて、 全天全周映画「アストロラマー 多次元の世界」として、 直径30メートルの超大型ドーム状スクリーンで上映された。

フィッシュアイ・ニッコール 19.3mm F3.5 1969年

フィッシュアイ・ニッコール 19.3mm F3.5 1969年

フィッシュアイ・ニッコール 19.3mm F3.5 1969年

フィッシュアイ・ニッコール 19.3mm F3.5 1969年

フィッシュアイ・ニッコール 19.3mm F3.5 1969年

テレビジョン用投影レンズ

受像管の映像を拡大し、スクリーンに投影する装置で街頭テレビ用に開発された。 受像管からの映像を非球面鏡で反射させることで拡大投影した。 非球面鏡によって発生する収差を補正するため、 シュミットレンズ(非球面レンズ)を採用している。 投影装置に必要な大口径シュミットレンズの生産は当時のニコンにとって初の試みであり困難を極めたが、 1953年に55センチメートルの大口径シュミットレンズを搭載した1号機が完成。 18メートル先に設置した 4.7 x 6 メートルの大型スクリーン上で、 走査線 525本を十分に解像する性能を実現した。

この開発で培われた大口径非球面レンズの製造技術は、 後の天体観測機器やカメラ用レンズ、双眼鏡、半導体露光装置の開発につながっている。 なお、展示品は1955年に製作されたもので、1号機より小型化されている。

テレビジョン用投影レンズ(シュミットレンズ) 1955年

テレビジョン用投影レンズ(シュミットレンズ) 1955年

アライナー AM100

アライナー AM100 1960年

アライナー AM100 1960年

コージーメーター 1965年

コージーメーター 1965年

コージーメーター 1965年

コージーメーター 1965年

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