German Gently Landsape in Weinheim
Gently Science Heart ● ドイツの郊外から 美しいドイツ郊外の写真が送られてきた。 ハイデルベルクから 20kmほどのヴァインハイム在住の、クラウス・シュミットさんを紹介したい。 シュミットさんは、マクロレンズ専門の世界的なコレクターだ。 とくに顕微鏡対物マウント(RMSマウント)のマクロレンズや、 ツァイスを中心に工業用超高解像力マクロレンズをコレクションしている。 もちろん、彼のコレクションのなかには、日本光学製の特殊用途マクロレンズも含まれる。 シュミットさんは、レンズを集めるばかりではなく、 自然科学写真の分野でもこういったレンズを駆使して、作品をものにしている。 プロフィール紹介とともに、熱いメッセージをいただいた。 From Weinheim I would like to introduce Dr. Klaus D. Schmitt to you. He is a great collector with the world highend macro lenses. Also, he is exploring the deep sea of super high resolution Nikkor lenses. However, he is not only a collector but also a photographer. There is a message from him as follows.
Picnic with Macro Nikkor Lenses
● マクロニッコールへの道のり ずいぶん前に、マクロレンズ専門のコレクターと会う機会がありました。 私は彼から、マルチフォト装置についていろいろ教えてもらいました。 ご存知のとおり、マルチフォトは 1970年代に製造された非常に優れたフォトマクロ・システムです。 そしてさらに、 マルチフォト装置の専用マクロレンズであるマクロニッコールについても、いろいろ教わりました。 私は今まで、マクロニッコールについて聞いたことも見たこともありませんでした。 とにかく、彼はこのレンズをベタ褒めだったのです。
それからというもの、このマクロニッコールを捜し求めました。
たくさんの人に聞いたりしながら、ついに、フルセットのマクロニッコールを手に入れることができたのです。
とても親切なニコンの技術者の手助けを得て、暗い倉庫の片隅で、
ひっそり隠れていたスーパーレンズを救出することに成功したのです。
幸運なことに、それはミントコンディションでした。
いまでは、私はマクロニッコールに惚れ込んでいます。
フルセットで持っているので、じまんしたくなってしまいます。
実際に使ってみても、撮影結果は"スゴイ!”の一言です。
クラウス・D・シュミット
My Way to the Macro Nikkors Some months ago I got in contact with a lens collector who actually focused on macro lenses. I learned from him, that in the 70es Nikon produced a very fine photomacro system - the "Multiphot". I also heard about some special macro lenses I never had heard of before - the Macro Nikkors.
I looked around, talked to a lot of people and finally found some very fine pieces,
also with the help of a very friendly Nikon engineer,
who found one for me sitting around in some dark corner.
Now I am the very proud owner of a complete set of Macro Nikkors and the results are spectacular!
Dr Klaus D. Schmitt
All Star of Supreme Macro Nikkor Lenses
● 働き者のマクロニッコール 私は、マクロレンズ専門のウェブサイトを立ち上げました。 趣味で集めてきた古いマクロレンズや、 珍しい特殊用途レンズの外観写真を撮り、性能緒元を添えてサイトで公開しています。 こんなとき、マクロニッコールはよく働いてくれます。 とにかく、よく写るのです。 私は、いつもコレクションの手入れを欠かせません。 レンズをきれいにクリーニングすることで、ベストの状態を維持しています。
非常に高解像かつ高倍率なレンズの能力を引き出すには、
レンズ表面の状態にまで気を使う必要があります。
撮影の前に、撮影中にも、そして撮影が終わった後も、
私は注意深くレンズをクリーンな状態にしています。
レンズの表面に強力な光ファイバー光源を斜めから当てて確認しています。
クラウス・D・シュミット
My Macro Nikkor "Work Horses" My Macro Nikkors serve me as my "work horses" when I take images of some old macro lenses I collect as a hobby, to put them up on my internet site.
I also do lens cleaning from time to time,
where some high magnification of lens surfaces are needed.
Before, while and after that process,
I monitor the results of that procedure taking high-resolution images
of the lens surfaces with strong fiber optic side lighting.
Dr Klaus D. Schmitt
Macro Nikkor Meets the Sound of Flower
500 Euro Hologram
Macro Nikkor 35mm F4.5 Fine Work
● シュミットさんのこと それは 2003年の春のことだった。 ドイツ在住のクラウス・シュミットさんからメールでコンタクトがあった。 シュミットさんは、マクロレンズ専門の世界的なコレクターである。 とくに顕微鏡対物マウント(RMSマウント)の極小マクロレンズや、 ツァイスのスーパーオルソプラナーなどの、 知る人ぞ知る幻の工業用超高解像力マクロレンズをコレクションしている。 情報交換からはじまった会話に続いて、 シュミットさんが立ち上げようとしていたサイトのコンセプトまでいっしょに考えた。 この年に「ザ・マクロレンズ・コレクション・データベース」が公開となった。 世界にはすごい人がいるものだと思った。 同じく 2003年の秋のこと。 美しいドイツ郊外から、美しい風景写真と元気なレンズの写真が送られてきた。 これらの画像をもとに本記事を製作し公開した。 時が過ぎて 2016年。 画像ファイルの容量の関係で入れていなかった画像を追加した。 追加した画像に 500ユーロ札のホログラムがある。 2003年にすでに諭吉ベンチの元祖となる画像を撮影していたわけである。 さすがこの世界の先駆者であるシュミットさんはすごい。 最近は UVフォト(紫外線写真)にはまっていると聞く。 シュミットさんのブログ「Photography of the Invisible World」も必見だ。 蜂の眼、蝶の眼で見た花の色がシミュレーションされている。
German Blue Sky
Special thanks to Dr. Klaus D. Schmitt.
------------------------- ● 2024年のあとがき このコンテンツのオリジナルは 2003年11月に公開したものです。 2016年のサイト移転に伴う見直しにあたり、 原版から画像を再度切り出して、すこしばかりシャープに見えるように加工し直しました。
Copyright Michio Akiyama, Tokyo Japan 2003, 2024 |