EL Nikkor 50mm F4

EL ニッコール 50mm F4

A compact and Lightweight Lens
for the Nikon Z Mount System

EL Nikkor 50mm F4
Small but Big Optical Weapons

EL ニッコール 50mm F4

はじめに にしては長い話

EL ニッコール 50mm F4 の話である。 1970年代に暗室をやった方ならお馴染みの、エントリークラスの写真引き伸し用レンズだ。

フィルム式の一眼レフカメラを長く主たる機材として愛用していた。 ニコンFである。まだ新品で買えた時代に新品で買った。 同時期に買ったのが、EL ニッコール 50mm F4 だった。 トライXの 5本巻きをパトローネに詰め替えて使っていた。 とうぜん自分でフィルム現像し、写真引伸機で印画紙に焼いた。

1992年11月のことだった。新宿のミヤマ商会で L-F接続リングを買った。 後になって分かったことであるが、マルチフォトことニコン大型マクロ写真撮影装置(MULTIPHOT) 用の専用レンズアダプターだった。 ライカL39スクリューマウントのレンズを Fマウントに変換できる。 ニコンFの時代に EL ニッコール 50mm F4 をマウントしてみた。 フランジバックの関係で接写しか出来なかった。いわゆる無限遠が出ない。 カメラ用のレンズではないレンズを装着した原点だった。

EL ニッコール 50mm F4

ニコンのデジタル一眼レフの時代になっても、 とうぜんながらフランジバックは変わらず、よって無限遠が出せなかった。 時すでに化学反応式印画紙は使うこともなくなり、時間だけが経過した。

ソニーのブレイクスルーによって、本格的なフルサイズ・ミラーレス機の時代が来た。 やはりニコンでミラーレス機を使いたい。しばらく百年ほど待っていた時に、Z が出た。 ニコン Z 6 に EL ニッコール 50mm F4 をマウントしてみた。 遠く京王線多摩川橋梁に合焦できた。 38万4,400キロメートル離れたお月さんにもピントが合った。 それだけで嬉しかった。そんな EL ニッコール 50mm F4 の叙情詩物語である

EL ニッコール 50mm F4

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 では最初のお話。   第 1 章    レンズデータ

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あとがき

本記事の初稿は2021年7月にリリースしました。

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