Special Exhibition "Nikon Museum Special Collection"

ニコンミュージアム

企画展「コレクション展」

展示期間: 2019年4月2日(火)〜6月29日(土)
開催場所: ニコンミュージアム(品川インターシティC棟、東京都港区)
展示内容: カメラ、測定機器、産業用装置など約30点 映画「科学の眼 -ニコン- 」

ニコンミュージアムでは、2019年4月2日から6月29日まで、企画展「コレクション展」を開催します。

ニコンには100年以上にわたる歴史があり、ニコンミュージアムはその歴史に関連する資料、約4万点を所蔵しています。 本展では、この膨大な資料の中から、1930年代から1990年代にかけてつくられた製品など約30点を展示します。 カメラ、測定機器、産業用装置など、 幅広いジャンルから選出された資料を通して、知られざるニコンをご覧いただく貴重な機会となります。 また、企画展エリア内に設置したスクリーンでは、 ニコン(当時:日本光学工業)が1966年に企画した映画「科学の眼 -ニコン- 」をリピート上映します。

主な展示物
測風経緯儀(1930年)、フィッシュアイ・ニッコール 16.5mm F8(1941年)、 ニコンSブラック(1951年)、テレビジョン用投影装置(1955年)、 ニコン50mmアストロカメラ(1971年)、ニコンF50ゴールド(1997年)など

開催前のニコンのウェブサイトより収録転載

英語版のサイトでは、 企画展「Nikon Museum Special Collection」と紹介されています。 「ニコンミュージアム秘蔵コレクション大公開」というところでしょうか。 これまた非常にコアな企画展です。まずは行って自分の眼で見るしかない。
2019年4月2日。新元号「令和」が発表されたお祭り騒ぎの翌日。 ニコン研究会取材クルーの約1名は企画展の初日に訪問しました。

日本光斈の歴史上初めての弩級の展示

古い日本光学の社史には掲載されてはいますが、まさか現物は残っていないだろう、 と思っていましたが、なんとその歴史的史料の現物が展示されていたのです。 今回のニコンミュージアムにおける企画展は、 世界でも類を見ない極めて珍しい展示となりました。 世界で初めての企画であり、さらに内容の充実さと規模には驚きました。

企画展「コレクション展」

取材御礼

開催日程の初日に見学させていただきました。 ニコンミュージアムの岩田浩満様、宇田川和也様にはお忙しい中、 ここだけの話満載のご説明を賜り、ありがとうございました。 さらには、ニッコール千夜一夜物語の著者でもあるレンズ設計者の佐藤治夫様からも、 設計者目線の高度でマニアックなご説明をいただき、ありがとうございました。

歴史的史料の現物が展示されている。 しかも事前のアナウンスでは説明のなかった弩級の国宝級重要文化財がドンと置いてある。 これには驚きました。 ぜひ会期中に会場へ足を運ばれ、実際に現物を見ることをおすすめします。 ともかく、その存在さえも幻だった初公開の現物史料の展示には驚くものが多々あります。

そうは言ってもなかなか日本の東京・品川まで、 足を運べない方も多くいらっしゃるのは承知しておりますので、 インターネット上の画面でごいっしょいただきたく思います。 重ねてニコンミュージアムのみなさまには特別のご高配を賜り、ありがとうございました。

取材とレポート:秋山満夫

取材ご協力:株式会社ニコン ニコンミュージアム

企画展のすべて

さて会場に入りましょう。
画像の上で左クリックすると、大きいサイズの画像を表示できます。 細部までを確認したい方はどうぞ拡大してご覧ください。

東京・品川・春四月

ニコン本社ロビー

ニコンミュージアム

S型ニコン・マニアックス

ニコン S3M と ニコン S ブラック

ニコン S3M 1960年

説明するまでもなく、ニコン S3M は希少モデルでありますが、 さらには S250 長尺モータードライブ付きとなれば重要文化財級となります。 35ミリ判で250枚撮りですから、ハーフサイズだと500枚撮りということでしょうか。

ニコン S3M と S250 長尺モータードライブ

ニコン S3M S250モーターと単2電池用バッテリーパック

S250モータードライブの詳細については、ロトローニさんのレンジファインダーニコン研究の大作より、 436 ページから 440 ページを参照してください。

The Complete Nikon Rangefinder System
Robert J Rotoloni
2007 Hove Foto Books

ニコン S ブラック

小型35ミリ精密カメラ、レンジファインダーニコンの中でも伝説的存在なのが極初期のブラックモデル。 会場では小さいながら、際立ったオーラを放つカメラがありました。ニコン S ブラックです。

ニコン S ブラック 1951年

ニコン S ブラック 1951年

米国ライフ誌の依頼により、 戦場で目立ちにくくするために外観を黒色に塗装した特装機。 巻き上げノブの高さを高くし、巻き戻しノブは引き出して回しやすくすることで、 手袋をしていても使いやすいように改造を施している。

と学芸員ふうの事務的な説明となっておりますが、世界遺産級の超貴重品なのであります。 博物館でしか見ることができない歴史的史料です。

ニコン S ブラック 製造シリアル番号 No. 6105936

ニッコール 5cm F1.4 黒 製造シリアル番号 No. 331407

ニコン S ブラックモデルの詳細については、ロトローニさんのレンジファインダーニコン研究の大作より、 93 ページから 94 ページを参照してください。

The Complete Nikon Rangefinder System
Robert J Rotoloni
2007 Hove Foto Books

ニコノスがすごい

稀少ニコノスコレクション

カリプソ フォト 1961年

カリプソフォトは、フランスの有名な潜水用品メーカーであるラ・スピロテクニーク社 (La Spirotechnique)が開発した水陸両用カメラ。 翌年、ニコン(当時:日本光学工業)は同社と提携し、 水陸両用カメラ「ニコノス」の製造販売を開始した。 と、説明パネルにあります。

フランスの La Spirotechnique は、現在の Aqua Lung International でしょうか。 外観からみた特徴は外装の張り革。 どんな素材かは詳しい方におまかせするとして、 鮫の皮とか、アザラシの皮とか、そんなこと言われると信じてしまいそうな気配です。 日本の設計者だったらまずは採用しない発想の素材デザインとなっています。

ニコノスホワイト 1963年

海底に落とした際に発見しやすいように、外装ゴムの色を黒から白に変更。 初期型の一部で、生産数は少ない。と、説明パネルにあります。

「生産数は少ない」>稀少モデルということであります。 ニコノス・コレクターを自称するならば、白をお持ちになってからということでしょうか。

カリプソ / ニッコール 1968年

ニコノス II 型の欧州向け輸出モデル。 フィルム巻き戻し機構をノブ(ツマミ式)から折りたたみ式のクランク式へ変更し、 ニコノスI型よりもフィルム巻き戻しが迅速に行えるようになった。 と、さりげなく説明パネルにあります。

日本国内では販売されなかった「CALYPSO / NIKKOR」も希少モデルです。 ニコノス・コレクターならば、このあたりも 2〜3 台押さえておきたいものです。

ニコンF2 750

ニコンF2 750枚撮り 1976年

レンズは AI ニッコール 200mm F2(報道用)1977年

黄金ゴージャスニコン

ニコン FM ゴールド は、ニコン(当時:日本光学工業)の創立60周年を記念して1977年に製作された未発売モデル。 ニコン F50 ゴールド は、ニコン F50 の生産100万台達成を記念して1997年に製作された未発売モデルです。 黄金色のゴールド感を出したく、このコマだけ意図的に色温度を下げて撮影しました。

ニコン FM ゴールド 1977年

ニコン F50 ゴールド 1997年

旧軍用光学機器

いきなり予告もなく、国宝級重要文化財が目の前にドンと置いてあるので驚きました。 しかも非常に状態のよい博物館級の史料です。

国宝級重要文化財

現物が日本に現存しているとは驚き

1.5メートル 測距儀 1936年

対象物までの距離、方位を測定する光学式距離計で、この測距儀は船舶の航行に用いられた。

1.5メートル 測距儀 1936年

美しい日本の風景

3メートル 潜望式望遠写真機 1935年

日本光斈 3メートル望遠写真機 1935年

焦点距離 3000mm の潜望式望遠カメラ。 上部に反射鏡、下部にプリズムを配置して光軸を曲げ、 望遠レンズは筒内に収納。 キャビネサイズの乾板に撮影した。(三脚は複製)

焦点距離3000ミリの望遠カメラ

1.5メートル と 3メートル の風格

後半に続きます
眼底カメラに魚眼レンズ、水中カメラなどなど

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