Nikon Df and 58mm F1.4 Grand Celebration Special Tokyo Meeting Nikon Goto Laboratory
ニコンDf&ニッコール58mm F1.4新発売記念 ● 特別レセプションの会場は東京・旧古河邸 2013年11月28日。 かねてから話題のデジタル一眼レフカメラ、ニコンDfが新発売されました。 発売と同時に完売。店頭では現物を見ることさえできませんでした。 そして先行すること2013年10月31日に発売されたニコンAF-S NIKKOR 58mm f/1.4G。 発売と同時に銘鏡玉の認定が確定いたしました。 いずれの新製品は市場で大人気。 品薄で数か月の予約待ち、入手困難な状況となっています。
ニコン研究会では、これらニコン史に残る歴史的新製品の新発売をお祝いするために、
関係者ご来賓をお招きして、特別レセプションを開催いたしました。
2013年12月14日。東京は冬。快晴の土曜日。
東京・旧古河庭園 荘厳な正門入口
会場の旧古河虎之助男爵邸本館(大谷美術館) ニコン研究会では以下のメンバーが中心となり特別レセプションを推進・実行しました。
特別レセプション統括本部長(大谷美術館担当)
特別レセプション事務局長(企画・渉外・運営担当) 特別レセプションとカクテルパーティーの会場は、 旧古河庭園内の旧古河虎之助男爵邸本館(大谷美術館)です。 東京都の歴史的建築物として有名です。 旧古河庭園はJR駒込駅から歩いてすぐということもあり、 都内のカメラ撮影スポットとして人気があります。 特にバラの花が咲くシーズンには、多くの人々が庭園散策を楽しんでいます。
季節に美しい旧古河邸の重厚でエレガントなお姿 大正六年(1917年)竣工
統括本部長鈴木昭彦氏はすでにお客様をお迎えする体制
玄関前に置かれた「本日はニコン研究会で貸切」の掲示 当日はニコン研究会で全館貸切とさせていただきました。 たまたま喫茶等で本館にお立ち寄りくださった方には入場ができなくなり、 ご不自由をおかけいたしました。 さて、ご来賓の方々をお迎えする時間となりました。 御来賓
株式会社ニコン 映像カンパニー
佐々木原幸一様 トップウイング代表取締役
大正浪漫な玄関ホールには受付も用意されて準備万端
クラシックでノーブルな佇まいのメインダイニング(主会場)
ご注意: ● 大谷利勝博士と文化財保護の精神 特別レセプションは、まず会場となった旧古河邸本館の館内見学でスタートしました。 館内見学は、大谷美術館主任である坪井様のご案内で、 館内を丁寧に1時間かけて優雅に見てまわりました。 さすがプロのキュレーターによる説明は興味深いものがあり、 1時間の館内見学は歴史的文化遺産に造詣の深い参加者に大好評でした。
トラディショナルな洋館の窓から大正時代のアカデミックな光が入る
特別レセプションの趣旨と大谷利勝博士を紹介する鈴木昭彦氏 館内見学が終了し、レセプション第一会場であるメインダイニングに着席しました。 秋山満夫から特別レセプションの概要と進行、さらにご来賓様が紹介されました。 続いて、 鈴木昭彦氏から旧古河邸本館でレセプションを開催する趣旨説明と、 今回の特別レセプションの開催にあたり、 格段のお取り計らいをいただいた大谷利勝博士が紹介されました。
大谷利勝博士。
大谷利勝博士からのお言葉
日本文化と日本人の誇りについて多角的なエピソードからダイナミックなご講演 大谷利勝博士のご講演は、 旧古河邸の修復・復元にかんする熱い取組みから、 文化財保護および日本文化と日本人の誇りについて 多角的なエピソードからダイナミックに語られました。
「いまここに優美な姿を保つ旧古河邸ですが、
以前は朽ちて廃墟のような状態だったのです。
古河邸は今から約百年前、
古河財閥三代目の古河虎之助が建築家のジョサイア・コンドル博士に依頼して建てた洋館です。 戦後、旧古河邸は、一時期東京都に無償で貸し出されたことがありました。 その間に大きく荒廃が進みました。 そんな大きくダメージを受けた建物を、7年間の歳月をかけて、 外から内から人の手によって元あった当時のままに修復・復元したのです。 多額の費用もかかりました。 このメインダインニングの天井の漆喰彫刻(一同上を見る)。 修復にあたり汚れを洗浄したところ、 林檎、葡萄などたくさんの果実の彫刻が白く蘇りました。 私の後ろ手にある暖炉。まわりの彫刻飾りは分厚い一枚板を彫り込んで作り上げてあります。 入り口上部の彫刻飾りも一枚板なのです。
照明のガラス製傘も壊され破損して使えない状態でしたが、
倉庫に建造当時の予備が保存されており、現在は当時のオリジナルが用いられています。
(ここで一同納得してうなずく) クラシックカーもクラシックカメラもオリジナルが大切なのです。 大谷利勝博士の文化財保護にかんする取組みのご講演はまだ続きました。 ご来賓の皆様をはじめ、 自費で文化財の収集と保護を行っているニコン研究会会員一同は、 しずかにご講演に聞き入ったのでした。 ご講演終了後には、大きな拍手が沸き起こりました。
大谷利勝博士の文化財保護にかんする熱い思いに感動 ● 午後のお茶タイム
館内見学に引き続き、大谷利勝博士のご講演を拝聴し、ちょうど午後3時となった頃。
なんと大谷利勝博士からお茶のご接待が入りました。
コーヒーはスペシャルブレンドの香り高いものです。
さらには大谷美術館の美しい女性スタッフからフレッシュな特製ケーキがサーブされました。
ケーキは大谷利勝博士のスペシャルセレクトの逸品です。
香り豊かに午後のお茶タイム
優雅に甘いケーキがサーブされました
ウィーンのデメル特製キルシュタルト ● ニコン後藤研究室
今回の特別レセプションのために、
「祝!ニコンDf新発売記念&ニッコール58mm F1.4新発売記念」さらに
”即日完売&品薄プレミアム推進”をサブタイトルに掲げた、
大きな横断幕を用意しました。
ニコンDf開発物語の口火を切る後藤哲朗様
今回のメインプログムは、 ニコンファンにはお馴染みの、 株式会社ニコン フェロー 映像カンパニー後藤研究室室長 でいらっしゃる後藤哲朗様のご登壇でスタートいたしました。 プレゼンテーション・セッションの始まりです。 もうすでに、2013年11月5日のプレス向け製品発表会の場や、 2013年11月16日〜17日の日程で東京は品川で開催された 「Nikon Df体験イベント Nikon Digital Live 2013」、 そしてカメラ雑誌やネットなど各種メディアにご登場され、 ニコンDfの開発についてご説明されているのをご承知のことと思います。
エンジン全開・爆走モードでご講演される後藤哲朗室長
ここだけの話も飛び出しそこは収録不可ということで
後藤哲朗様のご講演によりますと、2009年に後藤研究室が開設された時に、
「ニコンのDNAとは何か」について、原点に立ち戻り注意深く検証したそうです。
後藤哲朗様のご講演はさらに続きます。
ニコン社内で新製品について企画・開発の背景を説明し、社内で反応を聞いて回ったところ、
賛否両論が出たそうです。
「ニコンのDNAとは何か」を語るニコンフェローの後藤哲朗様
後藤哲朗様のお話と納得の議論に会場は感動 ● ニコンDfの詳細解説
続けて、
ニコンDfのプロダクトマネージャーである
ニコン映像カンパニー後藤研究室主幹研究員の三浦康晶様がご登壇されました。
ニコンDfのマニアックな開発物語を楽しく語る絶好調の三浦康晶様
会場には、新しいニッコール58mm F1.4を装着した
購入したばかりのニコンDfを手に参加した会員もいました。
ニコンDf量産直前スペシアルに興味を示す大谷利勝博士
後光に輝く三浦康晶様
三浦康晶様のご講演がクライマックスに突入しました。 ニコンDfのプロダクトマネージャーのお立場から、 数値で表すことのできる機能仕様、これはカタログを見れば分かりますが、 そういったものではなく、 「大人のカメラファン」がじっくりと写真撮影に向き合うときの 「武器としてのニコン」であることを、 カメラ好きが背広を着て歩いているようなそのお人柄と、 語り尽くせない言葉の奥からかんじとることができました。
詳しいテクニカル情報満載のご講演 ● AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gの開発
マニヤなニコン物語は、さらに光速近くに加速し炸裂します。
「ニッコール千夜一夜物語」の執筆で有名な佐藤治夫様が設計された、
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gの開発物語です。
後藤哲朗様と三浦康晶様による豪華なイントロで佐藤治夫様がご登壇
思い入れたっぷりにAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gを語る佐藤治夫様
レンズマニヤによるレンズマニヤに向けたレンズマニヤなご講演 数値で語るよりも、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gで撮影された絵を見てもらいましょう。 そう言って、佐藤治夫様は著名プロ写真家が撮影された作例をスクリーンに投影されました。 著作権の関係で現物を示すことは控えさせていただきますが、 作例はすべて作品です。 点像の高精度な映像化、ダイナミックな三次元ハイファイ特性、そして豊かで気品のあるボケ味の醸成。 観測天文学におけるデータ解析からプリミティブな芸術写真、 そして大正浪漫あふれる旧古河邸のような女性のポートレイトにも最適な、 オールランドな58mm写真鏡玉であることが実感できました。
プロ写真家による精緻な表現を解説(作例画像は処理しています)
設計者自らドリームレンズの可能性を語ります ● ニコン研究会からプレゼン
ニコン研究会からのアンサーセッションが始まりました。
はじめにマイクを握ったのは小秋元龍氏です。
昭和史を基軸にニコンとの関わり物語を語る小秋元龍氏
小秋元龍氏から、ペーパー資料が配布され詳しい解説が行われました。
トラディショナルな空間には小秋元龍氏の昭和な話が似合う
プレゼンテーション・セッションの最後に登壇したのが、川合隆之氏です。
形状がユニークなファインダー枠の設計思想を考察する川合隆之氏
窓の外には夕闇が迫り川合隆之氏の熱い語りは佳境を迎える ● カクテルパーティー
メインダイニングでのプレゼンテーション・セッションが終了しました。
特設したコレクション・テーブルには、ニコン研究会会員が持ち寄った逸品が並べられました。 高校生会員がヤルーフレックスをバッグから取り出し、テーブルに置いています。 いけませんねえ、こういう危険物を持ち込んでは。 フルセットのステレオニッコールが何台か。カメラを肴にワインとカクテルの夕暮れ。
なにやら高額物件が並んでいます ● 記念写真 さて、格調高く盛り上がった大谷利勝博士主催のカクテルパーティーもおひらきとなりました。 このノーブルな邸宅内で記念写真というのも少々気が引けましたが、 大谷美術館スタッフ様のご了解をいただき、参加者全員での記念写真撮影を敢行いたしました。
玄関ホールで記念写真
館内を案内していただいた大谷美術館主任坪井様とともに ● 運営メンバー紹介
本日の特別レセプションの運営メンバーを紹介いたします。
大谷利勝博士と事前打合せしている時にごいっしょに撮影させていただきました。
● さてその後
すでにカクテルパーティーで出来上がっていましたが、
旧古河邸から忘年会会場に場所を移し、懇親会を開催いたしました。
大正時代と変わらぬ夜の旧古河邸 ● 謝辞
年末のお忙しい中、ご来賓としてご列席いただきました、
株式会社ニコン映像カンパニー後藤研究室室長の後藤哲朗様ほか関係者の皆様、
各界のご来賓の皆様におかれましては、
たいへんお世話になりありがとうございました。
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