Great Vintage Nikkor 5cm F2.8 No. 2808
Nikon Kenkyukai 30th Anniversary Vintage Early Nikkor Super Tokyo Meeting ● 株式会社ニコン大井製作所を訪問 ニコン研究会は、 ニコンの聖地とも言われている総本山である大井製作所を訪問しました。 株式会社ニコン大井製作所、東京は品川区に位置します。 敷地内にある近代的なビルが大井ウエストビルです。 1階ロビーにメンバーが集結しました。
株式会社ニコン大井製作所に乱入したニコ研会員
株式会社ニコン大井製作所ウエストビルロビーにて
今回の訪問の目的は、
戦前のニッコールレンズにかんする勉強会をニコン歴史資料室と合同開催することです。
完全武装で乗り込んだニコン研究会会員を迎えてくださいましたのが、
ニコンカメラ・プロフェッショナルといえばこの方、
そうです、株式会社ニコン顧問兼フェローであり、
映像カンパニー後藤研究室室長の後藤哲朗氏であります。
株式会社ニコン映像カンパニー後藤研究室室長 後藤哲朗氏 ● ニコン研究会30周年 伊藤幹生氏、そして後藤哲朗氏からあたたかいお言葉をいただき、 さっそくプレゼンテーション・セッションから勉強会が始まりました。
まず最初に、ニコン研究会の初芝信次会員から、
プレゼンテーション「ニコン研究会30の歩み」がスタートしました。
ニコン研究会30年の歩み 1981〜2011
ニコン研究会の主な研究テーマの解説
日本光学とニコン研究会の歴史年表(ニコン研究会資料) ● 戦前の写真鏡玉 続きまして、メイン・プレゼンテーションは、 株式会社ニコンは歴史資料室の伊藤幹生氏による「戦前の写真鏡玉」。 今回の勉強会のメインテーマである、「戦前のニッコールレンズ」 にかんする研究報告です。 「戦前」をここで定義しないといけません。 日本史における「戦前」となると、ストイックな方ならば、 室町時代の応仁元年(1467年)に発生した「応仁の乱」の前とおもうでしょう。 おもいつめた方ならば、 慶応4年(1868年)の戊辰戦争の前のことかと思想するでしょう。 でもまあ、ここでは、そうカタイことを言わないで、 大東亜戦争前の時代と定義します。
伊藤幹生氏によるプレゼンテーション「戦前の写真鏡玉」(非公開)
伊藤幹生氏によるプレゼンテーション「戦前の写真鏡玉」は、
綿密な調査と発掘に基づく、日本光学のレンズ開発史なのであります。
株式会社ニコン広報課歴史資料室 伊藤幹生氏
日本光学製最初期の写真レンズとカメラ(ニコン研究会資料)
ニコン研究会からは、
「アニターレンズ」の説明が特別資料により行われました。
アニター鏡玉の現存する各型の解説
こんなところにも旧型と新型の区別が見えてくる ● 戦前のニッコールレンズを見る さて、プレゼンテーション・セッションが終わり、 次は実際にモノを見て、触って、そして実際に撮影してみようという、 ワークショップ・セッションに突入しました。
合同勉強会の会場には、
株式会社ニコン・映像カンパニー・後藤研究室から
現役の設計者やコンセプターの方々が参加いただきました。
三浦康晶氏に川路浩平氏です。 ニコン歴史資料室が用意くださいました、 ツァイス・ブルーのプレゼンテーション・カーペットの上には、 希少な戦前の日本光学製レンズとアイテムが並びました。
戦前のニッコール鏡玉の広告(本物)を検証するニコン関係者の面々
現物を並べてみると当時の光学技術者の志が見えてくる(川越コレクション)
セイキコウガクコギオの写真機には日本光学製ニッコール鏡玉
ハンザ・クワノンとニッコール鏡玉
非常に貴重な当時の検査証タグ(ボデイとレンズが独立)
川越コレクションを解説する川越会員
ニコンDNAを多型部位分析する後藤哲朗氏
プリミティブに美しいニッコール5cm F4.5
ニッコール5cm F3.5
精機光学クワノン
ニッコール5cm F3.5
クワノンカメラ
白マスクのニッコール5cm F3.5
黒マスクのニッコール5cm F2.8 株式会社ニコン蔵
これが幻の黒マスク・ニッコール5cm F2.8だ!! 株式会社ニコン蔵 ● リリーとガラス乾板
ツァイス・ブルーのコンタックス・カーペットの上には、六櫻社のリリー号。
ニッコール12センチ付きリリー写真機
日本光学製のガラス乾板用木製フォルダー
昭和の精密木工技術が冴えるガラス乾板用木製フォルダー ● 幻のアニター鏡玉
さてさて、勉強会も終盤です。
世紀の希少レンズ「幻のアニター鏡玉」の登場に群がる群衆
左にニッコール12センチ F4.5、右にアニター12センチ F4.5
左にアニター 12cm F4.5、右にアニター 10.7cm F4.5試作品(共にニコン蔵)
正真正銘のアニター鏡玉12センチ(ニコン蔵)
アニター鏡玉12センチを35ミリフィルムカメラに装着してみた
アニター鏡玉の35ミリフィルムカメラによる軽快な撮影
カメラをデジタル一眼レフに変えてアニター鏡玉によるマクロ描写に注目!
こんどはニコンのコンデジを突っ込んでコリメート法による撮影
この描写!マクロレンズはアニター鏡玉12センチに限る! ● 幻のアニターで記念写真を撮る
盛り上がりっぱなしのワークショップ・セッションが続きます。
この盛り上がり、この興奮、超エキサイティングなワークショップ風景
参加者全員で記念写真撮影となりました。
幻のアニター鏡玉で撮る記念写真
小秋元龍プロによる記念撮影を敢行(アニター鏡玉使用) オリジナルのプリントを手に取ってご覧にいただけないのが残念ではありますが、 アニター鏡玉の精緻な上がりが予想以上に素晴らしく、 後日、小秋元龍プロのダークルームオペレーションによる オリジナルプリントを目にしたニコ研会員は、その驚愕の描写性能に感動しました。 大正十年。 アニター鏡玉の設計を開始したのは設計部数学課主任ドイツ人技術者ハインリッヒ・アハト。 極東の日本光学技術者から武士道をインスパイアした人柄が、 ドイツ式設計手法を駆使して改良を加えていった当時の設計部長砂山角野らの熱情が、 いま再び写真館ポートレイトの完成をみた写真クオリティで蘇った瞬間だったのです。
撮影データを説明します。
カメラはクラウン・グラフィック4×5インチ、レンズはアニター12cm F4.5、
トライX400フィルム(ブローニー判)を6×7cmで撮影。
「いやあ、プリントしてみたけど、アニター、いいね。」 アニター12cm F4.5鏡玉による諧調豊かな線が細い美しいトーンの写真
大井製作所ウエストビル前の有名な記念撮影スポットで一同
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Copyright Michio Akiyama, Tokyo Japan 2011, 2019
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