Christmas 2004, Nikon Kenkyukai Tokyo, Meeting Report

Christmas Meeting at JCII Camera Museum, Tokyo

December 18, 2004
640F and Nikon I
Fantastic Workshop

日本カメラ博物館・JCII会議室

クリスマス・ミーティング

12月は、クリスマス。 東京・半蔵門。日本カメラ博物館に、ニコン研究会の会員が集まりました。 稀少なアイテムの公開と特別なイベントがあることを聞きつけ、 ウィーンからピーター・ケルン氏も参加されました。 ちょうど博物館の方では「キヤノン展」が開催中であり、 こちらでも楽しむことができました。

まずは、初期型ニコンFの機械構造の変化にかんする考察。 ニコンF研究家の鈴木昭彦氏による分解の実際と、説明が行われました。

ニコンFのパーツがフルセット

ニコンF No. 6400460のトップカバーとミラーボックスナンバーのけがき

ニコンF No. 6401367のトップカバーとミラーボックスナンバーのけがき

ニコンFミラーボックスの検証

ニコンFの内部機構は、ミラーボックスを検証することから始まります。 ニコンを知る上で重要な基本文献となっている、 荒川龍彦氏著の「明るい暗箱」には、 クイック・リターンシステムにかんする設計変更の話題が出ています。 昭和34年(1959年)の話です。 2本のスプリングから1本のスプリングで動作できるように、機構が変更になっています。 この点を確認するために、 なかなか実物を見る機会がないミラーボックスを比べてみました。 最初期のニコンFはスプリングが2本、 その後は1本のスプリングになっているのが検証できました。

反射鏡駆動装置(ミラーボックス)を取り出してみます

左と中央は2本スプリング、比較のため右に1本スプリング

最初期型のNo. 6400460とNo. 6401367は2本スプリングです

手際よい動きでニコンFの組み立てが進みます

キリのいい製造番号のNo.6408000 ニコンF。スクリーンも稀少種です

ニコンI型特別研究

ニコンI型の収集で世界的に有名な、 ニコン研究会会員のタッド・佐藤氏がコレクションを持参されました。 氏はニコンI型をなんと7台所有されていますが、今回はその中から3台が登場です。

ずらり揃ったニコンI型のシンプルで美しいフォルム

最初の製造モデルのニコンI型 No. 60924 !!!!!!

動作絶好調のニコンI型 No. 609299 !!!

ニコンI型 No. 609331 !!! 赤点付きシャッターボタンは中期以降の特徴

製造時期により大きさが異なるMIOJ刻印に込められた反骨の意思

貴重なニコンI型を手にとり研究するピーター・ケルン氏

史上最も美しい日本光学I型写真機の機械様式美

レンズは5cm F2 驚愕のNo. 70811 !!!

最初期のI型はメートル表記なのです

ニッコール2.5センチF4

Sニッコールのレンズ個別研究は、ニッコール2.5センチF4を取り上げました。 貴重な超広角レンズです。 なによりも、その特異な姿が印象的な、美しいレンズなのです。 精緻な刻印、最高のめっきとペイント。 そして精巧なつくりの対称型レンズが収まっています。 このレンズは、S型ニコンのギアと連動してのみピントを合わせることができます。

W-ニッコール2.5センチ F4 No. 403329

W-ニッコール2.5センチ F4 No. 404527

W-ニッコール2.5センチ F4 No. 404157

ニコンI型にW-ニッコール2.5センチ F4と専用ファインダーをセット

これまた珍しいライカマウントのW-ニッコール2.5センチ F4 No. 502769

番号が珍しいということで COM-Nikkor 37mm F1.4 No. 800001

ニコンI型で撮る!

スペシアルイベントが続きます。 ニコンI型に実際にフィルムを装填し、撮影を敢行しました。 ずっと使い続けていたニコンI型です。最近ニコンでオーバーホールしたばかり。 機械は絶好調。オリジナルの布幕シャッター。 小気味よい音でシャッターが切れました。



ニコンI型のフィルム装填作法とI型による実写大会

きわめて稀少な「ニコン新型ユニバーサルファインダー」

こんかい特別に、タッド・佐藤氏のコレクションから、 きわめて珍しいファインダーを見せていただきました。 ご存知のとおり、日本光学はS型ニコン用に、 変倍式のファインダーを各種製造し販売していましたが、 こんかいのミーティングに登場したのは、日本光学が試作品だけ造り、 世の中に出なかった存在すら幻の、 ウルトラレアなユニバーサルファインダー(変倍ファインダー)なのです。

ニコンS2の時代となりますが、当時の文献に日本光学の更田正彦氏が 「ニコン新型ユニバーサルファインダー」と題した技術解説を掲載しています。 ファインダーの方式はアルバタ式光像ファインダーの原理と同じであること、 アダプターをファインダーの対物レンズの前に装着すると、 超広角2.8センチの視界枠(フレーム枠)が出るとの説明があります。 記事に添えられたフレーム枠を示す風景写真は、当時の銀座四丁目は服部時計店を望む平和な景色。 高いビルがまったくなく、日中なのにメインストリート銀座通りには人も車もきわめて少なく、 まるい旧型の都電だけが悠長に動いています。

とくべつなファインダーですから、カメラもとくべつにS2黒塗装モデルにセットしています。 レンズも黒塗装バージョンに注目です。 このファインダーはターレット式で、 3.5cm、8.5cm、10.5cm、13.5cmの各種フレーム枠が見える仕組みになっています。 重厚な造りと黒塗装の美しさには、はっきり言ってしびれました。

正面からみたニコン新型ユニバーサルファインダー

背面からみたニコン新型ユニバーサルファインダー

特殊な形状のニコン新型ユニバーサルファインダー

ご参考:
ここに紹介した「ニコン新型ユニバーサルファインダー」の画像は、2007年に米国から出版された、 ロバート・ロトローニ氏の名著「コンプリート・ニコン・レンジファインダー・システム」に紹介・掲載されました。 490ページから492ページを参照してください。

The Complete Nikon Rangefinder System
Robert J Rotoloni
HOVES FOTO BOOKS 2007

THE NIKON ALBADA TYPE VARIFRAME PROTOTYPE
P. 490 - P. 492

クリスマスディナー

半蔵門のカメラ博物館から銀座へ移動。 銀座五丁目は、レストラン清月堂 LINTARO。ニコン研究会恒例の年末お食事会であります。 おでんに焼き鳥もスノッブでよいのですが、 青年の集まりですから12月はクリスマスということになります。 いつもの会場で、個室をリザーブしてディナーです。 ドライなシャンパンで、ニコンカメラ談義は全開となりました。



レストランに入る前に、銀座のカメラ店を偵察したわずかな時間で、 ニコン5cm F2用の珍しいドーム型キャップをレンズ込みで発掘した会員がいます。 さすがです。

ディナーのテーブルでも、ニコンI型にフィルムを装填し、実写を敢行しました。 フィルムの装填および試写は、ベトナム戦争で活躍したプレスの小秋元龍氏です。 やはり、プロはすごい。 なんともあざやかな、レンジファインダー操作でありました。

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